ちょっとバタバタしていてしっかりとした子どもの知育時間がなかった今日この頃。
やりたいんだけど、最近ペン吉の朝の機嫌が最悪で睡眠時間重視 🙄
なので子どもらが寝た後、せっせと図書館で借りたももたろうの絵本6冊、どんな違いがあるのかまとめてみました☺
目次
ももたろうって怠け者だった!?
子どもに昔話を知ってほしい
セットもいいけど、せっかく色々な作家さんがいるのだから、いろいろな作家さんの絵本を読んでほしい
そうだ!図書館でももたろうをいっぱい借りて比べてみよう!!
と、ふとした思い付きで図書館にあった「ももたろう」をすべて借りたんですが、最初に比べる絵本で「ももたろう」は最高に難易度が高かった💦
「ももたろう」って絵本によって全然違う・・・ 😯
6冊借りたうち、王道のももたろうが3冊、ほぼオリジナルなももたろうが1冊、そして怠け者バージョンのももたろうが2冊!!
最初、怠け者バージョンのももたろうを読んだとき、作家さんが馬場のぼるさんだったので(11匹のねこの作家さん)ふざけてるなぁ~😂って思ってたけど、まさかの松谷みよこさん(いいおかおの作家さん)のももたろうも怠け者!!
これもしかして、怠け者のももたろうも昔から存在するの!?
と思って調べてみたら、四国・中国地方で語り継がれている「ももたろう」は怠け者なんだとか・・・!初めて知った~~~!!
王道のももたろう
王道のももたろう、というか私が知っているももたろうの流れは・・・
② 川上から大きなももが「どんぶらこどんぶらこ」と流れてくる
③ おばあさんがももを持って帰る、ももからパッカーンと男の赤ん坊が生まれる
④ 男の子は立派に成長し鬼退治に行く
⑤ 途中できびだんごをやって犬・サル・キジを仲間にする
⑥ 鬼退治成功、宝物を持って帰る
⑦ めでたしめでたし
この流れと、どんなところが違うのか、どんなところが加えられているのか、に注目して読んでみました☺
いろいろなももたろう!
岩波書店 <てのひらむかしばなし> 長谷川摂子・文 はたこうしろう・絵
① じいさまはやまへしばかりにばあさまは川へ
② 大きなももがながれてきた。どんぶらこ どんぶらこ
ここでばあさまの歌が入ります
♪うんまいももっここっちゃこい にんがいももっこあっちゃいけ
③ おばあさん桃を持って帰ると中から男の子が誕生
「一杯食べれば一杯だけ 二杯食べれば二杯だけ ずんこずんこと大きくなり」
赤ちゃんはどんどん成長✨
そして。。。
④ 強く賢い子になった
ヾ(*ゝω・*)ノやったネ!!!
そんなころ、鬼どもが村にやってきて大暴れ、村中の米を取っていってしまいます
ももたろう、止めるじいさまとばあさまを説得し鬼退治に!!
いい子(´;д;`)
ばあさまが作ったきびだんごと、じいさまが作った「日本一」と書かれた旗をもって向かいます。
⑤ きびだんごで犬・サル・キジを順調におともにし。。。
➅ 鬼ヶ島についたももたろうたち。
キジがパーッと門を飛び越え、扉を開けます。
きびだんごで百人力にも強くなったももたろうたち。
鬼の大将をやっつけて、鬼は泣いて「命だけはお助けください。。。」と命乞い。
ゆるしてやると、「盗んだものはみな返します」と鬼から米俵をじゃんッともらいます。
⑦ 村の衆に米をどっさりくばり、みんなたのしくくらしたということだ
~fin~
ということで、王道なももたろうでした 😀
・絵はかわいくて親しみやすい
・「とんとんむかしあったとさ」「かゆくえ ととくえ まんまくえ」など短い文でリズムがいい◎
・サイズが小さいので保管しやすい
・1歳児くらいから楽しめそう
ポプラ社 ももの子たろう おおかわえっせい・ぶん みたげんじろう・え
冒頭「じろもさぶろもおはるもこい」とおじいさんが昔話をするところから始まります
① じいさまが山へたきぎとり、ばあさまは川へせんたくに
しばかりではなくたきぎとり!
しばかりってのは「たきぎに使う小枝を切り取る」ことらしいので意味に違いはないみたい 😀
② 「つんぶら つんぶら」とももが流れてくる!!
どんぶらじゃないんですねぇ~
ばあさまうたいますよぉ~~
♪うまいももっここっちゃこい にがいももっこあっちゃいけ
③ ももからももたろう誕生!!
じぶんたちのたべるぶんまで食べさせて大事に大事に育てたももたろう
「一ぱいたべれば一ぱいだけ 二はい食べれば二杯だけ」
むっくりずんと大きくなって。。。
④ 立派な男の子に成長!!
どのくらい立派かというと、
じいさまの代わりに薪を取りに行き、太い木をうんこらとかついで帰ってくる。
いい子や(´;д;`)
そんなある日、とんびが一羽あらわれて「おにがしまさいけっちゃ」と言ってきます。
じいさまもばあさまも止めるけれど、ももたろうは行くと言ってきかない。
そんなももたろうのために、じいさまとばあさまは「千里はいても切れないかねのわらじ、日本一のきびだんご」をこさえてやる。
ももたろうは、新しい羽織を着て、鉢巻をしめて、刀もさして、旗も持って、じいさまとばあさまに愛されまくり盛りだくさんの装備で元気いっぱい出かけて行きます。
⑤ きびだんごで犬・サル・キジをおともにして
➅ 鬼ヶ島についたももたろう
キジが空から様子を見て、サルが門を超えてあけて、犬がどどーんと扉を押し開ける!!
それぞれの活躍が明確ッッ!!
きびだんごで百人力になったももたろうたちに鬼の大将は降参。
ぽろんぽろと涙をこぼし命乞い。
ここでももたろうの発言により鬼たちのやったことが明らかになります。
「もうおんなや子どもをさらわないか」
「たんぼや畑を荒らさないか」
「悪い病気を流行らさないか」
鬼め~~~~ 👿
「もうしません」と言った鬼をももたろうは許し、許してくれたお礼に宝物をどっさりもらいます。
⑦ ももたろうは宝物をみんなに分けてやり。。。
犬・サル・キジにご馳走をし、じいさまとばあさまとずっと仲良く暮らしたそうな
最後に、語り部のおじいさんが「すききらいいわねで おっきくならねばならぬよ」と言って
~fin~
・描写が一番詳しい
・犬・サル・キジのそれぞれの活躍も一番たくさん書かれている
・「ぼっこ(赤ん坊」のような聞きなれない古い言葉がある
・作者の解説が3ページにわたってある
・全国学校図書館協議会選定<むかしむかし絵本>シリーズ
ひかりのくに ももたろう 松岡節・文 二俣英五郎・絵

① じいさまとばあさまが仲良く暮らしておりました
よくある「じいさまは山へしばかりに・・・」の描写はなし!
② ももが流れてくる
「どんぶらこ どんぶらこ どんぶらっこっこ どんぶらこ」
聞きなじみのある流れ方~~~~ 😆
ばあさま歌います♪
♪ももっこももっこおいでよおいで こっちの水はあまい水
③ 桃から元気な男の子が誕生!
誕生した時点で、足でしっかり立ち、目はまっすぐ前を向き、すでに立派なももたろう
④ 立派な男の子に成長!
ある日、ももたろうはじいさまとばあさまの前に手をついて「悪い鬼を退治してくる」と言いいます。
じいさまとばあさまは優しい目で「そうか」と、きびだんごを持たせて送り出します。
⑤ 犬・サル・キジをきびだんごでけらいにしていきます
唯一「おとも」ではなく「けらい」と描写
上下関係がはっきりしているッッ
➅ 鬼ヶ島に到着
ももたろうたちは大暴れで鬼たちをやっつけ、鬼の大将は命乞い。
「この宝物をぜんぶやるからお許しを」と宝物をあげます。
ももたろうは「よしよし、持って帰ってみんなに分けることにする」といって宝物ゲット👍
⑦ 帰っていくももたろうたち
じいさまとばあさまが浜で手を振っているのが見えてきました
~fin~
・基本、現代でも使われている言葉を使用、昔の言葉がほぼ使われていない
・作者の解説が少しだけある
こぐま社 ももたろう 馬場のぼる

① じさまはやまへしばかりに、ばさまはかわへせんたくに
② ももが「つんぶ かんぶ つんぶ かんぶ」と流れてくる
「つんぶ かんぶ つんぶ かんぶ」!!?
ばさまは歌わずにゲット👍
③ 桃からももたろう誕生!!
けれども。。。なんだかすこしへん。
④ まいにち寝転がって仕事も何にもしない。
ともだちが誘いに来ても「いかれなーい」と断り続けます。
ある日、「しばかりにいくぞ~」とともだちに誘われ続けたももたろうは仕方なしに山へいくことに。せっせと木を集めるともだちをしり目に、ももたろうは山でもお昼寝。
帰るころになって、ももたろうはいきなり松の木を一本根こそぎひっこ抜いて持って帰ります。
「どこへおくんだねッ」
じさまもばさまも迷惑そう。
ももたろうは「めんどくさい」と言って、川へ松の木を放り込みます。
そこを通ったとのさまご一行。
「あっぱれ。おにがしまへ行って鬼どもを退治してまいれ。」
さすがのももたろうもとのさまの命令は断れず、仕方なく鬼退治に。
じさまもばさま心なしか嬉しそう。
一切止めずにきびだんごを持たせて送り出します。
⑤ 犬・サル・キジをおともにして
➅ 鬼ヶ島に到着ッ
ももたろうは鬼の大将をヒョイッと持ち上げ、松の木みたいに海に放り投げようとします。
鬼の大将、仰天して命乞い。
「もう悪いことはしません」
おわびのしるしに宝物をもらいます。
「人のためになる良い鬼になれよ」
と、あくびが出そうなのをぐっとこらえるももたろう。
⑦ めでたしめでたし
~fin~
・絵がひょうきんで可愛らしい
・短い分かりやすい文
・ともだちに誘われて「いかれなーい」の繰り返しが楽しい
フレーベル館 ももたろう 瀬川康男・絵 松谷みよこ・文

① じいさまはやまへしばかりに、ばあさまは川へせんたくに
② 桃が流れてくる
どんぶりがっしりつっこんご
どんぶりがっしりつっこんご
なんかすごい桃が流れてきた 😯
ばあさま歌います
♪おらえのたからならこっちへこう
むこうのいえのたからならあっちさいけ
③ 見開き1ページで神々しいももたろう誕生
「ひとわん食べさせればひとわんだけ」
「ふたわん食べさせればふたわんだけ」
「ずんがずんが」と成長したももたろう
登場の仕方からして、さぞ立派な男の子になったのかと思いきや。。。
④ うごかん。
何かと理由をつけて「いかれない」「いかれない」「いかれない」
めちゃ怠け者(´;д;`)
ある日、仕方なく山へ行ったももたろう
日が暮れるまで寝た後、大きな木の根元にしょうべんをじゃ~ッとして、その木を引っこ抜いて家に帰ります。
「うちがつぶれる~~ッ」
ばあさま悲鳴をあげます。
⑤ とうとう鬼ヶ島に行くことに
くっちゃねくっちゃねしていたももたろう。
ある日、むくっと起きて「鬼ヶ島に行くからきびだんごつくってくれ」と自らきびだんごを頼みます。
たまげたじいさまとばあさま。
一切引き止めることなくきびだんごを3つつくりました。
➅ きびだんごは半分しかあげない
鬼ヶ島への道筋で、犬・サル・キジに出会うももたろう
「ひとつくだされ、おともします」
ときびだんごをせがまれるも
「ひとつはならん、はんぶんやる」
と半分しかあげません。
ケチッッッ
➅ 鬼ヶ島についたももたろう
みんなきびだんごを食べているので強い強い。
笑っていた鬼たちをやっつてくシーンは大迫力の見開き1ページ。
鬼の大将は降参して、「もうわるいことはしないから許して」と宝物をさしだします。
⑦ じいさまとばあさまのところに戻ったももたろう
村中おおよろこびしたと。
しゃーんしゃん
~fin~
・迫力のある日本画
・「したそうな」「したと」文章が語り口調
清流出版 ももたろう 本多豊國
① おじいさんおばあさん登場せず
② 「どんぶらどんぶらどんぶらこ」
いきなり登場ッ
⑤ 犬・サル・キジはおともだち
おともだちは鬼たちにいじめられています 😥
怒ったももたろうは友だちと一緒に鬼退治に。
きびだんごを食べて強くなったももたろうたち。
➅ 鬼をやっつける!!
らんぼうもののあかおにも
なんでもとっちゃうよくふおかおにも
みんなやっつけて。。。
⑦ 鬼とも仲良くなってたのしく愉快に遊んだってさ
おしまい
・短文でリズム重視
・版画(たぶん)の可愛らしい絵
家に置いておきたいももたろう
私がどれを一番、家に置いておきたいか、というと。。。
選べないッッ 🙄
どれも違いすぎていて1冊では無理ッて感じです。
やっぱり王道のももたろうはおいておきたいし、
でも怠け者のももたろうも面白い。
最低2冊は置いておきたい😂
「ももの子たろう」の3ページにわたる解説は、「ももたろう」は勧善懲悪のストーリーだと思っていた私にとって、新しい発見になるものでした。
ぼくは、ずばりいって、(中略)”生命誕生”だと思う。
授かった命を大事に大事に育てるじいさまとばあさま。
語るときは、自分の子どもと「ももたろう」を重ね合わせて、成長していく「ももたろう」を情感たっぷりに読んでしまう。
昔話って単なるストーリじゃなくて、それを語る大人の子どもへの思いが上乗せされて伝えられていくものなんだなぁと思います。